下肢静脈瘤とは
下肢静脈瘤は足の“血管”、特に静脈の病気です。静脈は、酸素や栄養たっぷりの血液を細胞が使い終わって、酸素が少なく、老廃物が多くなった血液を心臓に戻すことですので、足の静脈内の血液は一方通行で下から上に流れます。そのため、身体には重力に逆らって下から上に流れるようにするための工夫があって、静脈には“ハ”の字型の逆流防止弁があります。この弁が立っている時に血液が下向きに逆流するのを防いでいるのです。下肢静脈瘤では、この静脈の弁が壊れ、逆流がおこって下向きに血液が流れてしまうことで、さまざまな問題が発生するのです。ひとつは使い終わった血液が足にたまり、静脈が風船のようにふくれてこぶ(瘤)になる見た目の問題です。もうひとつは、使い終わった血液が足にとどまり、一種の酸欠状態になるので、むくみやだるさの他に、筋肉に負担がかかってこむら返りがおこりやすくなったり、皮膚に負担がかかって色素沈着や皮膚炎、潰瘍などの症状が起こります。 弁が壊れる原因には遺伝や妊娠・出産、長時間の立ち仕事などがあります。。
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