メニュー

下肢静脈瘤治療の種類と費用

下肢静脈瘤では、脚の静脈にある逆流防止弁の働きが弱くなり、血液が下向きに戻ってしまうことで、むくみ、だるさ、こむら返り、血管のふくらみなどの症状が出てきます。こうした症状が続く場合、原因となっている静脈に対して、血管を閉じる、または必要な範囲を処置することが治療の基本になります。見た目だけの問題と思われがちですが、脚の重さや疲れやすさが続くと、毎日の過ごしやすさにも影響してきます。

沼津血管外科クリニックでは、下肢静脈瘤の状態を超音波検査でしっかり確認し、そのうえで症状の強さ、血管の形、ご希望、生活背景に合わせて治療法をご提案しています。すぐに手術が必要な方ばかりではありませんし、逆に見た目以上に治療を考えた方がよい方もいらっしゃいます。私たちは、できることとできないことを曖昧にせず、納得して治療に進んでいただくことを大切にしています。

下肢静脈瘤の治療法について

下肢静脈瘤の治療は、逆流している血液の流れを改善し、脚にたまっている負担を減らすことを目的に考えていきます。治療法にはいくつか種類があり、血管の太さ、逆流の範囲、曲がり方、皮膚症状の有無などで向いている方法が変わります。

主な治療法は次の通りです。

  • 硬化療法
  • 血管内カテーテル焼灼術
  • ストリッピング手術
  • 高位結紮術
  • 弾性ストッキングによる圧迫療法
  • 運動療法や生活習慣の見直し

このページでは、主に処置や手術を含む治療法と、費用の目安についてご案内します。

下肢静脈瘤治療の費用について

当院の下肢静脈瘤診療は、基本的に保険診療で行っています。自由診療や混合診療は行っておりません。費用は保険負担割合や治療内容によって変わりますが、目安は次の通りです。

診察内容 3割負担の場合 1割負担の場合
初診時-初診料+超音波検査 約2,800円 約900円
硬化療法 5,160円 1,720円
ストリッピング手術 30,600円 10,200円
レーザー治療-1470nmレーザー 30,600円 10,200円
高周波治療-ラジオ波 30,600円 10,200円

表に記載している費用は、片側を行った場合の自己負担額の目安です。実際の診察内容や検査の有無によって前後することがありますので、詳しくは診察時にご説明します。

民間の保険について

任意で加入している医療保険や生命保険では、下肢静脈瘤の日帰り手術に対して給付金の対象となる場合があります。ストリッピング手術、レーザー治療、高周波治療などが対象になることがありますが、契約内容によって異なります。

患者さんからは、入院給付金日額の一定倍率が支払われたというお話をうかがうことがありますが、すべての保険で同じではありません。給付の対象かどうかは、必ずご加入の保険会社へご確認ください。所定の診断書が必要な場合は、当院で記載のご相談を承ります。文書作成には所定の費用がかかります。

硬化療法

硬化療法は、比較的細い静脈瘤や、枝の静脈が目立つ部分に対して行われることが多い治療です。下肢静脈瘤の治療で広く用いられていますが、伏在静脈本幹の弁不全が強い場合には、硬化療法だけでは一時的な効果にとどまることがあります。そのため、血管内カテーテル治療と組み合わせることもあります。

硬化療法の方法

気になる静脈に、フォーム化した硬化剤を注射し、弾性包帯などで圧迫することで、血管の内側に炎症を起こし、患部の静脈を閉塞へ導く治療です。閉塞した静脈は徐々に小さくなり、時間の経過とともに目立ちにくくなっていきます。

硬化療法の流れ

治療部位は、当日の状態とご希望をふまえて決めていきます。横になった姿勢で行うことが多いですが、必要に応じて立った状態で確認することもあります。

流れの一例は次の通りです。

  • 治療部位を確認する
  • 消毒を行う
  • 細い注射針で硬化剤を注入する
  • ガーゼと包帯で圧迫する
  • 24時間後に包帯を外す
  • 日中のみ弾性ストッキングを着用する

弾性ストッキングの着用期間については、1週間後の診察時に状態をみながらご案内します。

ご来院時の注意点

硬化療法のあとには包帯をしっかり巻くため、ゆとりのあるズボンや長めのスカートがおすすめです。靴は、高いヒール、サンダル、ブーツなどを避けた方が過ごしやすいことがあります。

硬化療法の危険性あるいは合併症

硬化療法では、しこりや色素沈着がみられることがあります。治療後2から3週ごろにしこりが目立ちやすくなることがありますが、時間の経過とともに小さくなることが多いです。また、治療した血管に沿って茶色っぽく見えることがありますが、こちらも徐々に薄くなる場合があります。

血管内カテーテル焼灼術

血管内カテーテル焼灼術は、現在の下肢静脈瘤治療で中心となることが多い方法です。細いカテーテルやファイバーを血管の中に入れ、原因となっている静脈を内側から焼灼して閉じていきます。従来のストリッピング手術や硬化療法に比べて、体への負担を抑えやすく、日帰りで対応しやすい点から選ばれることが増えています。

血管内カテーテル焼灼術の方法

膝の内側やふくらはぎから細いレーザーファイバーやカテーテルを挿入し、伏在静脈本幹を焼灼します。血管の内側を焼くことで血液が通らなくなり、問題となっている静脈を閉じます。レーザーの熱は静脈壁に直接作用するため、治療効果が得られやすいと考えられています。

保険適用となる治療

保険適用となる下肢静脈瘤血管内焼灼術にはいくつかの方法があります。患者さんの症状や血管の状態に応じて、使い分けを検討します。

ELVeS1470/エンドサームレーザー1470

1470nmレーザーを用いた血管内レーザー焼灼術です。原因血管に細いレーザーファイバーを通し、血管の中からレーザー光を照射して静脈を閉じていきます。光ファイバーの改良により、周囲へ均一にエネルギーを届けやすい点が特徴です。

高周波

高周波治療は、レーザー治療と同様に、原因血管に細いカテーテルを入れて内側から血管を焼く治療です。高周波専用カテーテルを用いて、一定の条件で処置を進めていきます。原因となっている静脈だけを選択的に閉じるという点では、レーザー治療と考え方は似ています。

カテーテル治療の利点

カテーテル治療には、次のような特徴があります。

  • 比較的小さな傷で治療しやすい
  • 局所麻酔で行えることが多い
  • 手術時間が比較的短い
  • 日帰りで対応しやすい
  • 傷が目立ちにくい
  • 術後の回復を考えやすい

また、ご高齢の方や、小さな傷でもできるだけ目立たせたくない方に向いている場合があります。血液をさらさらにする薬を服用している方でも、状態によっては検討しやすいことがありますが、実際には安全性を確認したうえで判断します。

カテーテル治療の危険性あるいは合併症

焼灼部位の皮膚に色素沈着や引きつれ感が出ることがありますが、時間の経過とともに落ち着くことがあります。また、治療した静脈と正常な静脈の接合部に、一時的に血栓のような変化がみられることがあります。通常は経過とともに落ち着きますが、大きくなっていないか、形が不整でないかを術後のエコー検査で確認します。

レーザーカテーテル治療手術の流れ

手術当日の流れの一例は次の通りです。

  • 超音波検査で手術部位を確認し、しるしをつける
  • 手術室へ入り、点滴や心電図、血圧などのモニターを装着する
  • 局所麻酔を行って手術を開始する
  • 手術終了後、包帯と弾性ストッキングを着用してご帰宅いただく
  • 術後3日以内を目安に超音波検査を行い、伏在静脈のつけ根を確認する

手術時間は1か所あたり約15分が目安です。

手術後の入浴とシャワー

手術当日は入浴とシャワーは控えていただきます。翌日からシャワーが可能となり、入浴は手術後2日目から可能となることが一般的です。詳しくは術後にご案内します。

ストリッピング手術

ストリッピング手術は、以前から下肢静脈瘤の標準的な手術として行われてきた方法です。傷んだ伏在静脈の中にワイヤーを入れ、原因となる静脈を抜去します。現在は血管内カテーテル焼灼術が主流になっていますが、血管の太さや蛇行が強い場合など、ストリッピング手術が向いていることもあります。

ストリッピング手術の考え方

伏在静脈を全長にわたって抜去すると、並走する神経に影響する可能性があるとされています。そのため、現在では超音波検査で逆流のある範囲を確認し、その部分を選択的に処置する考え方がとられることが多くなっています。深部静脈の流れが保たれていれば、傷んだ静脈を抜去しても大きな問題がないと考えられます。

手術の方法

大伏在静脈本幹の弁不全が強い症例では、その原因となっている静脈を抜去する方法が選ばれることがあります。局所麻酔や必要に応じた鎮静のもとで、脚の付け根付近と膝の内側を切開して進めます。主にレーザー手術が難しい方に行われることがあります。

ストリッピング手術の危険性あるいは合併症

出血や神経障害が考えられます。術後は傷の状態や歩行のしやすさも含めて確認していきます。

ストリッピング治療の手術の流れ

当日の流れの一例は次の通りです。

  • 超音波検査で手術部位を確認し、しるしをつける
  • 手術室で点滴の準備とモニター装着を行う
  • 局所麻酔で手術を開始する
  • 手術後は歩いてご帰宅いただく
  • 1週間以内に超音波検査と傷口の確認を行う

手術時間は約30分が目安です。

手術後の入浴とシャワー

手術当日は入浴とシャワーを控えていただきます。翌日からシャワー、手術後2日目から入浴が可能となることが一般的です。

高位結紮術

高位結紮術は、大伏在静脈の根元を縛ることで逆流を抑える方法です。以前は比較的多く行われていた治療ですが、根元1か所を処置する方法であるため、特に大伏在静脈の高位結紮では再発がみられることが少なくありません。現在では行われる機会は以前より少なくなっていますが、状態によっては一部の方に用いる場合があります。

どの治療を選ぶかについて

下肢静脈瘤の治療では、どの方法が一番よいかを一律に決めることはできません。血管の太さ、逆流の範囲、蛇行の程度、皮膚症状の有無、年齢、生活背景などによって、合う方法は変わります。

当院では、超音波検査で状態を確認したうえで、

  • 今は保存的な治療でよいのか
  • 硬化療法が向いているのか
  • 血管内カテーテル焼灼術が合っているのか
  • ストリッピング手術の方がよいのか
  • 高位結紮術を検討する余地があるのか

を整理してご説明します。疑問や不安を残したまま施術を進めることはありません。

下肢静脈瘤治療についてのよくある質問

Q1. 下肢静脈瘤の治療はすべて保険適用ですか

A1. 当院では、下肢静脈瘤の診療は基本的に保険診療で行っています。自由診療や混合診療は行っておりません。詳しくは診察時にご説明します。

Q2. レーザー治療と高周波治療はどう違いますか

A2. どちらも血管の内側から原因血管を閉じる治療です。用いる機器や熱の加え方に違いがありますが、どちらが向いているかは血管の状態によって判断します。

Q3. 硬化療法だけで治療できますか

A3. 比較的細い静脈瘤には向いていることがありますが、伏在静脈本幹の逆流が強い場合には、硬化療法だけでは十分でないことがあります。その場合は別の治療と組み合わせることがあります。

Q4. 手術を受けたらすぐ帰れますか

A4. 日帰りで行える治療が多く、術後に歩いて帰宅できることが一般的です。ただし、術後の注意点や通院日は治療内容によって異なります。

院長より

下肢静脈瘤の治療は、ただ血管をなくすことだけが目的ではありません。脚のだるさやむくみ、こむら返り、見た目の悩みを少しでも軽くし、毎日を過ごしやすくすることが大切だと私たちは考えています。そのためには、今の状態を正しく把握し、患者さんご本人が納得できる治療法を選ぶことが欠かせません。

沼津血管外科クリニックでは、診察から検査、施術、その後の確認まで丁寧に行い、必要な治療はしっかりご説明し、反対に急がなくてよい場合はそのように率直にお伝えします。無理にすすめることはせず、健康な身体をお預かりする責任を大切にしています。沼津市周辺で下肢静脈瘤治療をご検討の方は、どうぞお気軽にご相談ください。私たちは、納得して前に進める診療を大切にしています。

医療法人 清和会 施設一覧

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME