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下肢静脈瘤とは?

脚の血管が浮き出て見える、夕方になると足が重い、むくみやすい、そのようなお悩みはありませんか。下肢静脈瘤は、脚の静脈の流れがうまくいかなくなることで起こる病気です。見た目の変化がきっかけで気づかれる方も多いのですが、実際には、だるさ、こむら返り、かゆみ、疲れやすさなど、日常生活の小さな不調としてあらわれることも少なくありません。

沼津血管外科クリニックでは、脚の血管が気になる方はもちろん、「立ち仕事のあとに脚がつらい」「最近よく足がつる」「皮膚の色が変わってきた気がする」といったお悩みにも丁寧に向き合っています。下肢静脈瘤は、すぐに強い症状が出るとは限らず、気づかないうちに進んでいくことがあります。だからこそ、いまの状態をきちんと知り、その方に合った対応を考えていくことが大切です。診察の結果と患者さんの症状、ご希望をうかがったうえで、治療の必要性も含めて一緒に考えていきます。

下肢静脈瘤の症状について

下肢静脈瘤では、次のような症状がみられることがあります。

  • あしがむくむ
  • あしが重い、だるい
  • あしの皮膚が茶色っぽくなってきた
  • あしがかゆい
  • あしがよくつる
  • こむら返りが増えた
  • あしが疲れやすい
  • あしの血管がこぶのように膨らんでいる
  • あしの血管が浮き上がって見える

こうした症状は、単なる疲れや年齢のせいと思われて、そのまま我慢されることもあります。ただ、下肢静脈瘤では、疲れやすさやむくみだけでなく、皮膚の変化が出てくることもあります。最初は足がつる、だるいという軽い違和感だけだったのに、その後は症状が目立たなくなったという方もいます。けれども、症状が弱くなったからといって治ったとは限りません。静脈の逆流が続いていて、水面下で進行していることもあります。

下肢静脈瘤の原因について

血液は心臓から全身へ送られたあと、再び心臓へ戻っていきます。脚の静脈では、重力に逆らって血液を上へ戻さなければならないため、ふくらはぎの筋肉がポンプのように働き、血液を押し上げています。さらに、静脈の中には逆流防止弁があり、血液が下向きに戻らないように支えています。

ところが、この逆流防止弁が弱くなったり壊れたりすると、血液が下に逆流し、脚にたまりやすくなります。その結果、静脈がふくらみ、こぶのように見えたり、むくみやだるさが出たりします。これが下肢静脈瘤です。

下肢静脈瘤の主な原因

妊娠、出産

妊娠中はホルモンの影響で血管が広がりやすくなり、お腹の圧も高くなるため、脚の静脈に負担がかかりやすくなります。出産後に軽くなることもありますが、そのまま残ることもあります。

立ち仕事、デスクワーク

長時間立ちっぱなしでいると、血液が脚にたまりやすくなります。座り仕事でも、ふくらはぎの筋肉が十分に動かず、血液が滞りやすくなります。

加齢

年齢とともに逆流防止弁の働きが弱くなることがあります。運動量が減ることも、脚の血流に影響する場合があります。

遺伝や体質

ご家族に下肢静脈瘤の方がいる場合、似た体質を持っている可能性があります。必ず発症するわけではありませんが、ひとつの傾向として知られています。

女性

女性ホルモンの影響や妊娠、出産の機会があるため、女性に多い傾向があります。ただし、男性にもみられる病気です。

生活習慣

肥満、便秘、運動不足なども静脈の流れに負担をかけることがあります。ここでいうリスク因子とは、病気を起こしやすくする要素のことです。

正常な下肢静脈と下肢静脈瘤の違いについて

正常な静脈では、血液は下から上へ、心臓に向かって流れています。逆流防止弁がしっかり働くことで、血液は下向きに戻らず、スムーズに流れていきます。

一方、下肢静脈瘤では、この弁の働きが弱くなり、血液が下向きに逆流します。すると、脚に血液がたまり、血管が風船のようにふくらんで、こぶが目立つようになります。また、酸素が少なく老廃物を含んだ血液がとどまりやすくなるため、だるさ、こむら返り、色素沈着、皮膚炎、潰瘍などの原因になることがあります。

下肢静脈瘤で起こりやすい変化

  • 血液が脚にたまり、静脈がふくらむ
  • むくみが出やすくなる
  • 筋肉や皮膚に負担がかかる
  • だるさ、つりやすさ、かゆみにつながる
  • 色素沈着や皮膚炎が起こることがある
  • 進行すると潰瘍になる場合もある

下肢静脈瘤の病気の種類について

下肢静脈瘤にはいくつかのタイプがあり、見え方や症状、治療の考え方が少しずつ異なります。

伏在静脈瘤

もっともよくみられるタイプです。脚の表面に近い太い静脈に逆流が起こり、血管が拡張します。だるさ、重さ、むくみ、つりやすさなどが出やすく、進行すると湿疹や色素沈着につながることもあります。

伏在静脈瘤には二つの代表的なタイプがあります。

大伏在静脈瘤

太ももの内側から膝の内側にかけて症状が出やすいタイプです。

小伏在静脈瘤

膝のうしろからふくらはぎにかけて変化が出やすいタイプです。

側枝静脈瘤

伏在静脈から枝分かれした細めの静脈がふくらむタイプです。膝の裏、ふくらはぎ、太ももなどにみられることがあります。単独でできることもありますが、伏在静脈瘤と一緒にある場合もあるため、見落としがないよう確認が必要です。

網目状静脈瘤

皮膚のすぐ下にある細い静脈が、青っぽく網目状に広がって見えるタイプです。太ももの外側や膝裏などにみられることがあります。

クモの巣状静脈瘤

ごく細い赤紫色の血管が、クモの巣のように広がって見えるタイプです。正確には毛細血管拡張症と呼ばれることもありますが、日本では静脈瘤の一種として扱われることがあります。

下肢静脈瘤の治療法について

下肢静脈瘤の治療は、見た目だけで決まるものではありません。血液の逆流の範囲、症状の強さ、皮膚の変化、生活への影響などを総合的にみて考えていきます。

検査で状態を確認します

まずは診察と超音波検査を行い、どこに逆流があるのか、どの程度進んでいるのかを確認します。超音波検査は体への負担が少なく、状態を把握するために大切な検査です。

保存的な治療

症状が比較的軽い場合には、弾性ストッキングによる圧迫療法や、運動、長時間同じ姿勢を避けるといった生活習慣の見直しを行うことがあります。

処置や手術

逆流がはっきりしていて、脚の症状が続いている場合には、血管内焼灼術、硬化療法、ストリッピング手術などを検討することがあります。どの方法が合うかは血管の状態によって異なりますので、当院では丁寧にご説明しながら方針を決めていきます。

下肢静脈瘤についてのよくある質問

Q1. 下肢静脈瘤は見た目だけの問題ですか

A1. いいえ。見た目の変化だけでなく、むくみ、だるさ、こむら返り、かゆみ、皮膚の変化などにつながることがあります。

Q2. 痛みがなくても受診した方がよいですか

A2. はい。痛みが強くなくても、血液の逆流が起きていることがあります。血管が浮いている、夕方にむくみやすい、よく足がつるといった症状があれば、一度ご相談ください。

Q3. 自然に治ることはありますか

A3. 症状が目立たなくなることはありますが、逆流している静脈そのものが元に戻るとは限りません。気になるときは、状態を確認することが大切です。

院長より

下肢静脈瘤は、命に関わる病気ではないことが多い一方で、毎日の脚の重さやだるさ、見た目の悩みがじわじわと生活に影響してくる病気です。「年齢のせいかな」「立ち仕事だから仕方ないかな」と思いながら、長く我慢してこられた方も少なくありません。ですが、我慢を続けることで皮膚の変化まで進んでしまう方もいらっしゃいます。

私たち沼津血管外科クリニックでは、下肢静脈瘤の診療において、見た目と機能の両方を大切にしています。今の状態で治療が必要なのか、まずは様子をみてもよいのか、どの治療が現実的なのかを、できるだけわかりやすくお伝えします。疑問や不安を残したまま進めることはしません。脚の血管が気になる方、むくみやだるさが続く方は、どうぞお気軽にご相談ください。私たちは、納得して治療に向き合っていただける診療を大切にしています。

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